言葉遣いに気をつける

看護師にとって、ビジネスマナーを身につけることは、円滑な看護をするためにも必要だ。なかでも、言葉遣いを意識することは重要である。なぜなら、言葉の使い方によっては、患者を励ますこともできるし、不快にさせる可能性もあるからだ。ビジネスマナーでは、敬語を使うのが一般的だが、なかには間違った使い方をしている場合がある。なかでも、間違いやすいのが二重敬語だ。二重敬語というのは、既に敬語になっている言葉に、更に敬語を重ねてしまうことだ。丁寧に話しているつもりが、逆に聞きづらくなってしまい相手を不快な気持ちにさせる可能性がある。敬語で話すときには、単に丁寧さだけを意識するのではなく、本当に正しいかどうか確認することも大切だ。また、ビジネスマナーとしての言葉遣いでは、敬語だけではなく言葉そのものに気をつけることが大切だ。看護師は、患者に対して言ってはいけない言葉がある。治療中の患者に対して声かけをする機会も多いが、このときの言葉の選び方によっては、相手の不安を煽る可能性もあるのだ。特に、「頑張ってください」という言葉は、一見すると励ましていると感じるかもしれないが、言われた患者のなかにはプレッシャーを感じる場合もあるのだ。看護師は、自分の言葉のチョイスによって、患者にどのような影響を与えるのかを考えなくてはならない。ビジネスマナーというのは、礼儀作法だけが大切なわけではない。いかに相手が安心して治療に専念できるかが大切なのだ。